危機に瀕している企業の経営者は、今何をすべきなのか分かっていないことがほとんどです。そのため、得意先・仕入先・社員・金融機関など、周囲の人々が敵に見えてしまい、経営者にとって一番楽なところに逃げてしまいがちです。
例えばある製造業者では、今月の給与が出るかの瀬戸際にも関わらず、経営者が商品開発に没頭してしまっていました。社員はみな、経営者が一人で専念できるところに逃げてしまっていることに、気づいていました。
経営者がしっかりと陣頭指揮を取って、危機を乗り切るという姿を見せないと、社員の意識は変わりません。いつまでも同じことの繰り返しになってしまいます。業績を改善するためには、経営者自身が本当の覚悟をどう持つかが重要となるのです。