今回は、倒産への道を歩んでしまった、とある小売り業者の事例です。こちらの企業は、“金融機関融資頼み”という発想が大きく、金融機関へは決算書や試算表を粉飾して提出し、「数字を少しごまかせば金融機関は資金をつないでくれる」と考えていました。
上記のような甘い考え方であったため、経営者は痛みを伴う改革へは着手できず、流れにまかせて行くところまで行ってしまい、最後には倒産してしまいました。
こういった考えに企業が染まってしまう前に、「キャッシュ=事実」という考えをベースに経営を厳しく管理していけば、倒産まで至らなかったケースは多くあります。作られた決算書の数字を見ていると、それが真実であるかのように思えてしまい、危機感は薄れていきます。これを避けるためにも、キャッシュで事実を見る「資金繰り管理」が重要になるのです。